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日本JC会頭所信
日本青年会議所 第59代 会頭 相澤 弥一郎

幼い頃、希望を描いていた21世紀、鉄腕アトムの世界を夢見て、宇宙への旅行だって夢じゃないと、誰もが信じて疑わなかった科学技術の発達と輝かしい未来。 しかし、バブル経済の後遺症と退廃した世の中から立ち直ることができないまま、多くの不安を抱き、夢の時代から混沌たる現実を突き付けられたかたちで、この新世紀は生まれたのだ。


2001年9月11日 その時

 戦後、幾多の復興努力を経て日本が先進国の仲間入りをする中で、政治・経済・社会、様々な制度におけるグローバルスタンダードそのものが、欧米先進諸国と呼ばれる国々によって定義づけられたものを手本としてきたのであり、私たちの視点もまた、常に欧米諸国を中心とするものであった。たとえば「中東」という表現さえも、欧州を中心として「東」に位置する「アジア」との中間に位置する地域という語源からも察せられる通りだ。私たちにとって中東は地球のエネルギー資源を有する意味でも重要な地域だが、宗教・思想を巡って多くの火種や紛争を抱えている現実など、メディアを通してしか知ることのできない情報からは、かの地で起こる問題は「対岸の火事」程度にしか認識していなかったのではないか。今や世界の歴史は「9.11以前」と「9.11以降」と表現されるように、これを機に大きく変化したと言われている。そんな中、我が国が承認しているだけでも193もの国家(2008年3月現在−我が国を含む)が存在し、宗教や思想、人種や民族、慣習といった様々な営みと日々巻き起こる衝突が、依然として繰り返されている現在、世界の平和と安定には、未だ遠き道のりであることを私たちは思い知らされたのであった。


陽はまた昇る

 1987年12月、父を病気で亡くした。それまで恵まれた環境で過ごしてきたが、その現実に直面したのは、高校生活の真最中の17歳、最も頼れる大黒柱を失った家族の悲しみや不安を背負いつつも、気丈にふるまう母と落ち込む妹たちを励ましながら、長男としての使命感だけで、昭和の最後を生き抜いてきた。生業は不動産管理業であるが、この後に起こるバブル経済や土地神話の崩壊、失われた90年代と評された絶望に近い時代を、未熟ながら家長として、経営者として、守るべきものの大きさと、時代の荒波と社会からの孤独感と戦いながら、人間不信にさえ陥るような人の欲望の汚さに、辛酸をなめるような歩みだったと今更ながらに思う。そんなとき、縁あって青年会議所に入会した。社会性の乏しかった私を、この組織はあたたかく迎えてくれた。そして、師と仰げる大きな人間との出会い、多くの親友と呼べる大切な友に恵まれ、家庭までも持てた今、毎日をひたすら感謝の念を抱きながら過ごしている。そんな私が一つだけ信じて疑わなかったこと、それは必ず「陽はまた昇る」という、将来への希望だけだった。


頼もしい大人の背中はあなたから

 今、かつて理想を抱いた21世紀の責任世代となった私たちの生きるこの社会は、子どものころ描いた理想からほど遠いことは言うまでもない。なるほど、確かに毎日豊富でぜいたくな食事にあずかり、高度な情報を駆使しながら、テクノロジーの進歩によって世の中の利便性は高度にそして安全で快適に発達したものの、驚くべきことに、我が国の自殺者は交通事故による死亡者数をはるかに上回り、17分に一人が自ら命を絶っているという。その一方で世界に眼を転じれば、3秒に一人の割合で、貧困と飢餓により幼い命さえ奪われているという矛盾をどう理解すれば良いのだろうか。
日々報道される目を覆うばかりの悲惨な事件、世の中そのものに関心が持てなくなった世相、若年層による凶悪犯罪の動機などその多くが理解不能であり、なぜこの程度で他人の生命を奪うのかという疑問ばかりが嫌な後味を残す。生命の尊厳など感じられない時代になり下がったのは、一体誰の責任なのだろうか。そもそも崇高で哲学的なこの命題を、おそらく今も「命は大切です」と伝えるしか術がない多くの教育現場、教科書的な教え方でつまらなくするよりも、苦しい世の中だけど、大人が前のめりに歩む背中を見せることのほうが余程良いのではないかと思う。私たちが子どものころ描いた未来への夢や期待が、私たちの子どもたちに見せてあげられないこの現実。自らの将来に期待や夢を追えなければ、それに続く誰もが未来は夢や希望に溢れていることなど理解できるはずがない。
ではそんな頼もしい背中を誰が見せるのだろうか…。それは、私の最も信頼するJAYCEEである「あなた」しかいない。

 この時代、誰もが将来に対して不安を感じながら歩いている。しかし、少なくともJAYCEEは将来を信じることをやめてはならないと思う。私たちが理想を語らなければ、希望に満ちた未来など訪れない。空虚に時代の移り変わりを傍観するのではなく、個人の力は小さくとも私たちにできる何かがあるはずだ。現代を生きる私たちは将来への責任を担っているからだ。どう生きたら良いのか、自分の使命は何なのか、未熟な私たちにはすぐには見えてこないのかもしれないが、使命は誰にでも存在するはずだ。生きることとは、自らの命をどう使うのか、生きとし生けるもの全てに共通する命題なのだから。
私はこの時代、そして自分を取り巻く環境や社会、私が担う責任全てにおいて逃げずに立ち向かう。私の肉体が消滅した後も、私が確かに存在していたこと、確かに生きていたという「証し」を世に刻み、子孫をはじめ誰かの記憶に残したいと願うからだ。そのとき、今の私が「いのち」に感謝するのと同じく、子孫たちに、この時代があったから、この時代に生きた人がいたから、あなたが生きていたから、だから今の自分たちがある、そう心から思われるように、生かされていることそのものへの感謝を忘れず、私が見ることのできない未来のために、これからも精一杯生き抜くつもりだ。


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