社団法人 横浜青年会議所
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日本JC会頭所信
政策本位の政治選択〜地域の政治は日本の政治〜

 私たちはいち早く政治への積極的な参加を標榜し、公開討論会を各地で広く開催するようになってから10年以上経過した。いわゆる選挙とは、国と地域の議員、そして首長といった公職を選出するものだが、それぞれに仕事の内容が異なることは言うまでもない。まずはじめに地域に生きる私たちにとって、地方選挙とはまちづくりに直接的につながることを認識したいと思う。マニフェスト型選挙の導入によって、政策本位の政治選択は2003年以降驚くほどのスピードで国政選挙のみならず、首長選挙などにも浸透している。私たちのまちの形、社会の在り方をどういう政策によって実現させるのかという政権公約はもはや選挙におけるスタンダードとなったのである。さて、この普及に努めた10年でいくつかの課題があるということを私たちは理解している。公職選挙法という制度の壁、国民の無関心という意識の壁などがそうだ。国民の自発的な意思にもかかわらず法的な障害を乗り越える知恵が討論会の開催に必要となり、その意味でも具体性のある提言まで必要になった。さらに、国民の無関心との闘いにおいては、政治への関心を高めるには教育が必要であることさえ分かっている。もはや公開討論会は一つの手法に過ぎず、国民の関心をより高い次元へと昇華させるには、様々なメニューが必要な時代を迎えたのだ。だが、自分の生活圏と直接的に関係のない政治課題など、選択に慣れていない国民からの実感は得られず、むしろ自分の生活がどうなるのか、というリアリティある直接的な課題から始まる俯瞰的な選択眼を養わなければならない。このようなところから国家や世界の課題という究極的な選択に対して、初めて我がことの問題と捉えることが出来るのであり、そのための第一歩は、生活圏で活躍する各地の青年会議所が行う社会参加への気付きの機会が、日本再生の一歩であるのだ。国民の選択をより高いレベルへ昇華させるために、一つの手法に縛られない、青年経済人らしい自由なメニューを増やしていこう。


国民目線の政策を考える

 東北に「草木塔」という石碑が点在する地域がある。上杉鷹山の時代に建てられたものが最古とされ、草木を慰める塔として建立されたものと伝えられるが、この塔から得られる現代政策論への教訓がある。私たちは生活に必要な樹木や植物を大量に利用してきたが、当時から過剰な伐採があったと言う。必要だからといって、計画性のないままむやみに樹木を切り倒せば、いつかは大切な資源がなくなるのは言うまでもない。仮に法律によって乱伐を禁止したところで、心から納得して決まりを守ることにはならず、不平不満を残すことになるであろう。ここに草木塔のアイデアが必要となったのだ。供養塔を建てるという発想は、万物に霊性を見出し、その存在に感謝と畏敬を持って生きるという、日本人の宗教観や生命観という特徴を巧みに利用しており、むやみやたらに伐ってはならぬ、という意識変革に結びついたのだ。政治に目的を設定し、それをどうすれば無理なく実現できるか、という発想や企画力が、この時代の政治には既にあったことを証明するものだ。美しい山々や豊かな自然を残していることに見られるように、苦しい時代を数多く経験したこの地に暮らす人々が大切に育み、現代でも無理のない息の長い政策結果を証明している。市民を法や制度で縛ったとしても、簡単に納得して従うものではない。社会全体の利益目標を実現させるために、時間はかかったとしても、市民の琴線に触れ、無理なく浸透させるアイデアこそ、最高の政策と言えるだろう。私たちは青年経済人として、この石碑から何を学び取るのだろうか。理想や目標を夢物語で終わらせるのではなく、実現可能なプランに昇華させることは政治家だけの役割ではない。まちづくりの主語となる「私たち」に何ができるのか考えてみようではないか。日本人に最も適した政策をつくることは日本人の私たちにしかできないことであり、地域に生きる市民に最も適した政策は、地域に生きる私たちにしかできないように、山積するこの世の課題について、この草木塔のような素朴ながらも実現度の高い政策が青年経済人である私たちに求められている。そしてそれは私たちが最も得意とするところではなかったか。
この国の、そして地域の政治を語るとき、私たちは政策と政局を混同して考えがちであったと思う。抽象的であった政策から具体的にどのように目的を達成するのか明確に理解しなければならない。政策とは目的を達成するための手段や戦略・戦術のことを意味し、手段をあらわして統治に努めることが政治であり、決められたルールに従って政策を実行するところが行政である。国民の関心はこの違いよりも人間関係や利害関係に象徴される政局に目が向きがちだが、この人間的な特性を認めつつも、高い選択眼を持って政治が行われるように、この国の在り方を考えていこう。なにも難しく高尚なものが政策というわけではなく、国民目線の、ヒューマンスケールから発せられるアイデアは、ごみ出しのルールや街灯の色の決定であったとしても、社会を良くしていこうとする目的達成のための手段ならば立派な政策なのだ。理想のみを語ることから「どうすれば出来るのか」へと発想を変えよう。


たくましく生きる力を育むために

 現代社会では溢れるほどの情報が氾濫するようになり、国民生活は一見便利なように見えるが、その膨大な情報量を使いこなしているとは言えない。しかし私たちはそのような社会の中で生きているのである。マスメディアといった企業利益を有する民間資本から多くの情報が提供され、国民の意識さえ容易に変化させていることは周知の事実である。だからこそ、このような社会をたくましく生き抜いていくには、知識だけではなく、知恵が必要となるのである。何が正しくて何が間違いなのか、何が価値が高くて何が無駄なのか、私たちJAYCEEのみならず、子どもであれ、老人であれ、その選択眼を高めるメディアリテラシーの重要度は年々高まっている。この情報社会から逃れていては生きていくことなどもはやできない時代にあり、あらゆる事象の的確な判断は世の中を歩んでいく能力となった。情報はときとして凶器ともなり得るが、使いこなすことができれば豊かに生きていく武器となる。私は積極的にこの日本国民のリテラシー能力を高める教育運動を提唱したい。しかし、この運動は情報を駆使するといったプログラムだけで完了するほど容易なものではないと考える。国民各層に応じた多彩で豊富なプランが必要となるであろうし、その実行者は青年会議所だけにとどまることもないであろう。「教育の目的」は世の中をたくましく生き抜いていく力を育み、人生を明るく照らしていくためにあり、メディアリテラシーもまた同様なのだ。私たちが過去に学校や地域、社会に向けて展開してきた協働運動や連携推進運動という多彩な教育プログラムの活用と改定を含めて、国民がたくましく、はつらつと生き抜いていくためにこれからも研究を深め、推進していきたいと思う。


Cool Japan! 工業立国から観光立国へ

 現在、我が国の国際競争力はほんの10年で最上位組から転落し、経済一流政治二流などと揶揄されていた時代さえ懐かしく感じられるほどである。世界的に、高度成長は工業生産がシェアを高く占めていた時代から、現在では観光や流通・サービスに関する項目がいよいよその中心的シェアを占めるようになり、人が動くことで金が動くという時代となった。我が国の中小企業の経済活動領域は国内だけではなく、広く海外とのビジネスを展開できる可能性も広がっていることは周知の事実だ。青年会議所を構成するメンバーだけを見ても、日常程度の英語能力を持つメンバーの比率は年々高くなり、学生時代に留学・遊学の経験を持つ恵まれた層が増え、外国語能力を有する人は珍しくない。これまでの国際人としての技量を計る尺度といえば外国語能力に代表されたが、真の国際人としての尺度は、それだけでは十分ではない。例えば、私たちが国内外を問わず観光や商用でどこかを訪れるとき、そのまちや都市の成り立ち、歴史、地域特性や市民性といった面にも純粋に興味を持つものだ。そのとき、訪れた先々で出会う人々や空気などに触れることでそのまちを体感し、文化を理解するはずだが、観光客として海外旅行に慣れている日本人は、逆に海外からの観光客受け入れには慣れていないように感じる。日本が観光を新たな成長分野として振興するには、整備上の問題を解決するだけでは達成されず、国民の意識改革が大きな課題であると考える。観光庁の開設に象徴されるように、政府方針として観光立国を目指すことが重要項目として挙げられている。これまでの工業国としてだけではなく、日本の観光資源に着目し、旅行者を広く受け入れていく観光産業が日本の起死回生に向け、新たな基幹産業として、そして経済大国復活への起爆剤として期待されている。これは海外からの観光者だけでなく、国内観光も同様に指し、都市部や国内の有名観光地として既に人気のある地域へ集中させるのではなく、広く縦横に国内を往来させることにより、日本の多極化を観光によって、景気刺激を促すことを目指したい。それぞれの地域が輝くまちづくりの主体者は、首長ではなくその地で生きるあなた自身なのだ。
日本は世界的に見ても四季が存在する貴重な国だ。美しい砂浜と雪山、深甚なる森林から静謐な湖、四季折々の豊かな食材と豊富な水、高度な品質を保ち続ける伝統工芸や最先端技術、アニメなどに代表される新しい日本文化、そしてOMOIYARI溢れる美しき国民性と多様な地域特性に担保された、あらゆる点において世界一の国であると私は思うが、どれだけの国民が実感しているだろうか。自らの良さを理解できなければアピールなど出来ないのである。Cool Japan!我がまち、我が国の素晴らしさをもう一度、見つめなおすことから始めよう。

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