各種権利侵害の実例

@ 著作権侵害の例

事例1)2005年1月17日 広告写真の著作権事件  大阪地裁

 

 広告写真家A氏が、自分が撮影した写真を無断で新聞広告などに使用され、著作権を

侵害されたとして、住宅建設会社の積水化学工業等2社と広告制作会社の日本エスピー・センターに対し、約1000万円の損害賠償などを求めた訴訟で、大阪地裁は日本エスピー・センターに68万円の支払を命じ、その他の請求は棄却した。

(日本ユニ著作権センター/裁判の記録2005上)引用

 

⇒問題点と思われる点

第三者が撮影したものを無断使用してしまったこと

 

⇒問題防止策の例

事前に写真撮影者からの写真使用目的を明確にした使用許可を受けておくこと

 

 

事例2)2005年12月8日 写真利用委託契約終了後の著作権侵害事件  大阪地裁

 

広告・宣伝業を目的とするJALブランドコミュニケーションとの間で、自分の撮った写真を第三者に使用させるために受委託契約を締結していた写真家が、契約期間終了後も許可なく第三者が発行するパンフレットに写真を利用させ、被害を被ったとして、約600万円の損害賠償とパンフレット差止めや廃棄を求めた訴訟で、大阪地裁は写真家の請求を一部認め、被告側に約6万円の支払とパンフレットの廃棄を命じる判決を言い渡した。

(日本ユニ著作権センター/裁判の記録2005下)引用

 

⇒問題点と思われる点

契約期間を設定しているにも関わらず、写真を第三者に利用させたこと

 

⇒問題防止策の例

事前に写真撮影者からの写真使用に対しての期間設定をせずに、写真そのものの著作権の移動を明記したり、買取等を明記する。または、厳密な期間を厳守すること。

 

 

A 肖像権侵害の例

事例1)2004年10月21日 山本寛斎さんへの肖像権侵害事件  東京地裁

判決・請求一部認容、一部棄却
 デザイナーの山本さんがテレビショッピング番組で顔写真や名前を無断放送されたとして、番組企画会社「日美」(前橋市)と通信販売会社「シェイシークリエイティヴ」(札幌市)に2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は30万円の支払いを命じた。
 宇田川基裁判長は「番組では商品の説明に、本人や事務所の許諾なしで顔写真を使用しており、肖像権侵害に当たる」とした。
(日本ユニ著作権センター/裁判の記録2004下)引用

 

⇒問題点と思われる点

顔写真の無断使用

 

⇒問題防止策の例

事前に顔写真の使用許可を得ておくこと。さらに写真の使用目的を明記しておくこと。

 

 

B 個人情報漏洩の例

事例1)2002年7月11日 宇治市住民基本台帳データ流失事件  最高裁

京都府宇治市の住民基本台帳データ22万人分が不正流出した事実が判明。市がメンテナンスを委託していた電算業者(A社)の下請(B社)に児童検診用データを預けていたところ、B社のアルバイト大学院生Tが自分で持参した光磁気ディスク(MO)にコピーして持ち出し名簿業者に無断売却、インターネット上で販売されていた事案で、住民3名から市への損害賠償請求事件。第一審では請求一部認容し、弁護士費用を含め総額計45000円の支払を命じた。http://www.soi.wide.ad.jp/class/20030038/slides/54/4.html より引用)

その後、控訴審、最高裁でも宇治市側の上告は棄却され、2002年7月11日に確定。

 

⇒問題点と思われる点

下請従業員の漏洩行為でも、発注者は使用者責任(一種の無過失責任)に基づき、損害賠償責任を負わされるリスク。また、一人あたりに対する賠償額は少なくても、電子データの場合には大量漏洩で高額になるおそれ

 

⇒問題防止策の例

個人情報の管理の徹底。また、使用目的以外の項目を削除すること。最小限度の情報量とする。